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2006年2月25日 (土曜日)

入試問題の分析をして(2)

今年の入試では、全体的に図形の問題、数の問題が増えているようです。

考えてみると、これは増えたのではなく、2000年以前の傾向にもどっているのかも知れません。

例の「新指導要領」で、台形の面積、相似形など図形の単元のおもしろいところ(入試問題にしやすいところ?)が中学に移行になりました。
その影響か「新指導要領」施行以降、中学側で、図形などの出題に遠慮があったのかも知れません。

2003年のある学校の入試問題に次のようなものがありました。

「下の図のように1辺の長さが4cmの正五角形の内部に、各頂点を通る半径4cmの円弧が5個かかれています。直径1cmの円板が円弧に接しながら動いて1周します。このとき、円板の通った部分の面積を求めなさい。答は小数第2位を四捨五入して、小数第1位まで求めなさい。ただし、正五角形とは全ての辺の長さと角の大きさが等しい五角形で、円弧とは円周の一部のことです。

どこの入試問題かわかりますか?

正五角形がどんなものか知らない生徒が受けに来る学校?

図を見て、円弧とかかれてどこかわからない生徒が受けに来る学校?

……なんと麻布中です。

この問題の1つ前は次のような食塩水の問題です。

「容器Aに食塩水が400g入っています。これを空の容器B、Cに200gずつ入れ、さらにBには食塩を10g、Cには水を100g入れてよくかき混ぜました。次にB、Cから食塩水を210gずつAにもどしてよくかき混ぜたところ、最初と同じ濃さの食塩水ができました。この食塩水の濃さは何%ですか。ただし、濃さとは食塩水の重さに対する食塩の重さの割合のことです。

濃さがどんなものか知らない生徒が受けに来るでしょうか??

一昔前、中学入試問題は「指導要領」逸脱でよくたたかれました。

正五角形や円弧、濃さなど、指導要領外なので、「注」を問題文の最後に入れているわけですね。

かえって読みにくくなっているだけですが。

「指導要領」逸脱対策? それとも、別のメッセージだったのでしょうか。

麻布は、今年の入試問題にも正五角形を出題しました。

さすがに注は入っていませんでした。

難問、奇問と言われた昔の入試問題から、手かせ足かせの時代を超え、今、入試問題は良い問題の精選期に入ったように思います。

極端な難問奇問でなく、また、陳腐な問題でもなく、それぞれの学校の個性を出した、考えて楽しい問題、おもしろい問題が増えています。

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コメント

>「ただし、正五角形とは全ての辺の長さと角の大きさが……」

思わずほほえんでしまいました。すごくユーザー・フ
レンドリーというか親切ですね。

アクロバティックな問題が減ってきたということは、
それだけ受験生に基本事項の深い理解が求められるわ
けで、教える側(アルバイトの家庭教師ですけれども)も付け焼刃の知識・技術ではいけないってことでしょ
うね。
教え子も受験年度としては小6になりました。予習シ
リーズのハードさが2段階くらいアップした感じ、か
つ小5の復習もこなしつつ進めないといけないので、
なかなか大変ですが、仙人さんのメルマガという心強
い味方とともになんとか切り抜けたい、と思っていま
す。今年度もよろしくお願いします。

書き込みありがとうございます。
「基本事項の深い理解」まさしくその通りですね。
難問奇問は減り、その分、易しい問題という意味でなく「基本」の根本理解を問う問題が増えてきたと思います。
お役に立ててうれしい限りです。
ぜひともに教え子のためがんばっていきましょう!

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