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2007年10月10日 (水曜日)

新予習シリーズのこと その4

しばらくさぼってしまいました。
見にきてくださった皆さん、ごめんなさい。

今日は新「予習シリーズ5年下」についてまた少し。

予習シリーズくらいメジャーになると、賛否両論、意見が分かれます。
これまたメジャーであればあるほど仕方がないことかもしれませんが、少なくとも私のまわりでは、どちらかというと批判派が主流を占めます。

今回の改訂についても、まだ前の方が使いやすかったという意見をよく聞きます。5年下に入り、さらによく聞くようになりました。
実際、5年上はそれほど前のカリキュラムと違わず、5年下に入り大きく流れが変わったせいがあるでしょう。
自分でも作ったりしますから、万人に受けるもの、万人に合ったものを作ることは至難というより無理であると思っています。
私はホームページの方を見ていただければ分かる通り、シリーズ擁護派です。
カリキュラムが急であったり、単元の配列に多少矛盾があることは重々承知の上、それでも「これは使えない」という意見があれば、まあまあ使ってみてじっくり判断してみましょうよ、というスタンスできました。
今でもそうですが、確かに以前のものに比べ、単元としては重くなっています。
全部しっかりこなしていこうとすると子どもにかなりの負荷をかける必要がありそうです。

具体的には

1. 前シリーズでは6年で出てきた、子どもがやもすると苦手としそうな単元や問題が、5年下に多く降りてきています。
 例)図形の回転移動、動点など。
2. 例題が増えた分、入試問題レベルの応用問題も増え、同じ単元でも扱う問題の種類が増えていることが多くなっています。例題をすべて追っていくと、結構深く教えなければなりません。

これは以前に軽く指摘したことはあったと思いますが、前シリーズとの大きな違いは、例題やポイントの扱いの強弱を教える側が考えていないと、重要な部分、軽い部分の判断が教える側も教わる側もあいまいになってしまうことです。
以前の例題は良くも悪くも大雑把で、逆にポイントが見えやすかったのではないでしょうか。また、例題に書かれていないポイントも逆に見えやすかったと思います。
新シリーズは、ていねいな分だけポイントが多岐に分かれ、メリハリをつけづらくなったかもしれません。結果、あれもこれも教えていると定着が難しくなりそうです。

以前にも増して教える側の力量が問われるテキストになったような気がします。
さらにいえば、6年でどういう問題構成になるのか、大まかな単元名しか分かっていませんから、よけい難しいところです。
新シリーズでは、重要な単元は繰り返し出てくるように組まれています。
6年で、それがまたどの程度繰り返されるのか、どういう問題を組み込んでくるのか、今は分かりません。
6年でもう一度出てくるから今は軽くおさえておこう、この問題は6年のあの単元につながるから少し詳しくやっておこう、などという判断が少なくとも今年の5年にはできないわけです。

それにしても、新傾向の問題はしっかり単元として組み入れようとしていますし、より入試に即したテキストになっていると、私は思います。
使い方を間違えなければ、最良の受験算数テキストであると思っています。
これに私のプリントがつけば、鬼に金棒!なんて、ちょっと宣伝してしまいました。

ちなみにシリーズ擁護派の私ですが、演習問題集(基本編)の評価は実は高くありません。
問題選びで、シリーズの難しい問題を省き、数字を簡単にして、やさしいものを並べているだけに見えます。
本来の基本編とは、子どもがつまずきそうなところをしっかり埋めるべきものだと思います。例題がついているだけに尚更です。
理解が難しいところを噛み砕いて教えられるのが理想だと思いますが。
もっともそうなると、私のプリントの出番もなくなりますが。

さらに宣伝してしまいました。
たまのことなので、お許しを。

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