わかったつもりも大事
5年は組分け、6年は合不合判定予備と、節目の大事なテストが迫ってきました。
直前の学習は、なにはともあれ基本の確認です。
以前、書いたことがある女子生徒が、顔を見た途端、つらそうな顔をして
「先生、たいへんです」
……
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聞いてみると、ここ数回の数学の授業がさっぱりわからなかったとのこと。
授業を真剣に聞けば聞くほど、ぬかるみにはまり、パニック状態のようでした。
本人いわく、これほど突然わからなくなった経験がなく、この世の終わりのような気分だそうです。
数学はそこそこ好きで、数学のクラスは特進のトップクラスにいます。
真面目な子だけに、これはショックのようでした。
「では、そのわからなくなったところ、集中的に教えてあげるよ。」
「はい。」
どれどれと、ノートと問題集を見てみました。
「これはわかったら、とても楽しいところじゃないの、きっとおもしろくなるよ。」
難しそうには見えますが、いくつかのポイントがわかればきっと楽しくなる内容です。
「え、それはありえませんよ。こういうのいやです。」
以前、書きましたが、この子は中学3年生ですが、私立なので、すでに高校の内容を習っています。
彼女がまったく意味がわからないと言った内容を、写してきたノートをもとに説明してあげました。
しばらくするうちに「この世の終わり」の顔がやや薄らいできました。
「あ、先生、ちょっと自分で解いてみていいですか」
「お、見えてきた? やってごらん」
あとはスラスラでした。
真面目な子だけに、仕組みに納得いかないと、途端に手と頭が働かなくなってしまうのです。逆に仕組みに納得いくとスラスラなのですが。
「もしかして、楽しくなってきたんじゃないの?」
「実は少し。」
「ほら、言ったとおり。」
笑顔でどんどん解いています。
気になって一言。
「とんでもなくわからない問題はこれから先、いくらでも出てくるから。
「わからない問題が出てきても気にしないで、わからないまんま解いていくといいよ。解説やノートを真似してね。
「わからない問題もそうしているうちに、何となくわかってくるから。わかったつもりも大事だよ。」
「はい。」
でも、これから先、何度も立ち止まることになるのでしょう。
それを乗り越え、数学との付き合い方を憶えていってほしいものです。
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