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2010年5月 8日 (土曜日)

周回の旅人算

池や公園などのまわりを2人以上の人が動いて追いついたり、出会ったりする問題を「周回の旅人算」と言います。
池のまわりを同時に同地点から反対方向にまわり続けるとき、速さの和で周期的に出会います。
一方、同時に同地点から同じ方向にまわり続けるとき、遅い方が早い方に周期的に追い越されます。このとき、遅い方は早い方に比べて追い越されるたびに周回遅れになります。

[問題] 1周900mの池のまわりを、A君は毎分90m、妹は毎分60mで、同じ場所から同時に歩きだします。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)2人が反対の方向に進むとき、はじめて出会うのは出発してから何分後ですか。
(2)2人が同じ方向に進むとき、A君が妹にはじめて追いつくのは出発してから何分後ですか。

[解法]
(1) 2人は反対方向に進むので1分間に(90+60=)150m離れます。池のまわりの長さは900mなので、2人が出会うのは(900÷150=)6分後です。
(2) 2人は同じ方向に進むので1分間に(90-60=)30mずつ差がつきます。1周の長さ900mの差がついたとき追いつかれるので(900÷30=)30分後です。

図などかいて説明するのが普通ですが、周回遅れの方がピンとこない子どもが多いです。1周差がついたとき追いつくという感覚が分かりにくいところなのでしょう。

2人の生徒がいて、同じ問題を同じくらいの時間で解くことができたとします。しかしこれで同じ理解度、学力であるとは限りません。
2人の先生がいて、同じ問題を同じように教えたとします。しかしこれで2人の先生の力量が同じであるとは限りません。
四谷大塚でもサピックスでも日能研でも、受験生であればパターン問題になればなるほど何回も解くことになります。そのとき、どのような理解力と練習量で学習したのかで、同じ場所を走っているようで実は周回遅れになっていることもあるのではないか。
同じ問題を何度も教えていたとしても、その時の授業準備や子どもの反応に対する敏感さで、同じことを教えているようで周回遅れになっていることもあるのではないか。

今日はそんな話でした。

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