SAPIXの強さ その7
前回、サピックス生の特徴を書きました。
簡単に復習を。
普通なら諦めそうな問題でも書きつくし調べまくって解答に至る。
途中の考え方の美しさ、エレガントさなど考えず、思いついたまま解き進める。
とんでもない計算、汚い解き方、汚い解答でも、悩まず突き進む。
諦めの悪さ、悩まず進む、それが圧倒的な強さの源でもあるのですが、なぜでしょう。
その秘密は教材と授業スタイルにあります。
まず教材について。
一言でいえばかなり不親切です。
膨大な量の問題を投げっぱなしに近い状態です。
詳しく言えば、解答のみの教材がある、解説があってもかなり簡略されたものが多い、詳しく書いているものもあるが、回や種類によって解き方がバラバラである、計算の式、解答の数が汚いことがよくある、といったところでしょうか。
よって、これを家庭でこなす、子どもに理解させるには、子どもによほど理解力と吸収力がなければ、保護者の圧倒的な関わり方が必要になります。教材の研究に始まり、それを子どもに教える時間、大変です。
まだ4、5年生なら何とかなるかもしれませんが6年にもなると恐ろしい。下手をすると仕事、家事どころではないかもしれませんね。
いかがですか。
そこで小学校をファーストとすると、セカンドスクールならぬサードの塾や家庭教師が必要になってきます。
サピックスは最もサードを使う率の高い、また必要な塾であることは間違いありません。
サピックス生にとっては、我が塾AMPもそのひとつですが。
まだ、秘密について語っていませんでした。
なぜ、この教材が強さの源になっているのか。
不親切ゆえに、自分で何とかしなければならないからですね。
普段から汚い式や解答を見ていれば、テストでどんな数や式が出てきてもビビりません。というか当然って感じ(笑)。
実は教材の汚い式や解答は意図してやっているようには思えません。きっと先生はきれいな式、きれいな解答を目指しているのだと思います。
しかし、しつこいほど繰り返し繰り返しの多い教材や確認テストでは、数字替え、数字替えの末、ああなってしまった問題も多いのでしょう。
副産物で生まれて、うまくはまった感じでしょうか。初めて見た時には斬新でした(笑)
。
調べる、書きつくすことも、たとえ解説に式が書いてあったとしても意味が分からず、そういう場合は書くに限る、書いたほうが早いといったところでしょうか。
勉強しているその場に聞ける人がいればいいでしょうが、そうでなければ不親切な解説を解読する時間のほうがもったいない。それはそうかも、納得です。
今日はここまでで。
次回、授業スタイルについて。
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