自宅で我が子に算数を教える方のために その3
途中に□のある計算とは、たとえば次のような式です。
2.4-0.75×(3-□)=1.05
標準的な算数の入試問題は1番に計算、2番に一行小問、その後、大問と続くものが多く、途中に□のある計算は1番に登場することが多いです。
上記の計算の□をxに変えると、
2.4-0.75×(3-x)=1.05
となり、これはこのまま方程式です。
よって、この式を解くにはまず両辺を100倍し、240を移項して……、ちょっと待ってください。
それでは子どもに嫌われます。
基本は逆算です。
式の構成から、
3から□をひき(A)、0.75をかけた数(B)を2.4からひく(C)と1.05になっています。
これを逆算すると、
2.4から何かをひいて1.05になったのだから、何かは2.4-1.05=1.35(C)
0.75に何かをかけると1.35になったのだから、何かは1.35÷0.75=1.8(B)
3から□をひくと1.8になったのだから、□は3-1.8=1.2(A)
よって□は1.2です。
また、少し言い回しを変えると、
かけ算、わり算、( )はひとかたまりです。
この式は、大きく見ると、2.4-○=1.05のひき算です。
よって、○は(2.4-1.05=)1.35です。
○はもともと0.75×(3-□)なので、0.75×(3-□)=1.35となり、これはかけ算です。
3-□は(1.35÷0.75=)1.8です。
3-□=1.8となり、式はひき算となり、□=3-1.8=1.2です。
算数の基本は「加減乗除」です。
あらゆる算数の問題の根源・発想は「和差積商」です。
算数は具体に向かい、数学は抽象に向かいます。
方程式の「移項」や「両辺~倍」は等式の扱い、式変形です。これは手作業です。方程式さえ立式すれば、あとは方程式を解くのみ、その意味は問いません。
一方、逆算は、その加減乗除の意味を考え、順番にそってひとつずつ解きほぐしていきます。
もちろん逆算も慣れてしまえば式操作の一種であり、手作業にはなりますが、根本には「加減乗除」の意味を説いていることは認識できるのではないでしょうか。
もちろん逆算も慣れてしまえば式操作の一種であり、手作業にはなりますが、根本には「加減乗除」の意味を説いていることは認識できるのではないでしょうか。
加減乗除のルールを理解することが、途中に□のある計算の学習の意味のひとつです。
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