自宅で我が子に算数を教える方のために その5
マルイチは割合や比にからむ問題に多く使われます。○や△や□の中に数字を入れて使います。
数学で使用するとしたら相似などの辺の比や面積比などでしょうか。長さの比として内分、外分でも使うことがあります。もっとも数学ではAB:BC=2:3、AB=2/5BC(5分の2BC)などと表記するのも一般的ですから、場合によっては○を1度も使わずに大人になった方もいらっしゃるかも知れません。いえいえそれは決して悪いことではありませんし、中学受験で算数をやったことがなければ一生目にふれない問題も多々あります。大人のたしなみとして見ておくべきだったかというとそんなこともありません。
○の正体は未知数xです。
何だ、やっぱり方程式を算数流に書き直したものか。いえいえ、そういうものもありますが、実体はやや違います。
具体的に問題を見ていきましょう。
「全部で60個のあめがあり、このあめを兄と弟の個数が3:2になるように分けます。このとき、兄はあめを何個もらえますか。」
いわゆる「比例配分」です。
兄と弟の個数を③、②とします。
(③+②=)⑤=60から、①=(60÷5=)12、③=(12×3=)36個です。
(③+②=)⑤=60から、①=(60÷5=)12、③=(12×3=)36個です。
数学では、比例配分から、60×3÷(3+2)=36とするか、
兄の個数をx、弟の個数をyとして
x:y=3:2、x+y=60
の連立方程式、または
兄の個数をx、弟の個数を2/3x(3分の2x)として、
x+2/3x=60
でしょうか。
これはそれほど違いが見えませんか。
では次の問題はどうでしょう。
「ある本の5分の2を読むと72ページ残っていました。この本のページ数を求めなさい。」
5分の2を読んだ残りは(1-2/5=)3/5なので、72ページは5分の3にあたります。
72÷3/5=120(ページ)
これが算数の基本の解き方です。
比を使うと、
ある本の全体のページ数を⑤とすると、読んだのは②なので残りは③、
③=72なので、①=24から、⑤=120(ページ)
となります。
方程式では、ある本の全体のページ数をxとすると、
x-2/5x=72
ですか。
……
続きはまた次回に。
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