自宅で我が子に算数を教える方のために その7
「等しいところに着目し、比を駆使して解く」のが算数独特の解法であることを紹介してきました。その使用例をもう少し見ていきます。
「りんごを4個とみかんを5個買うと、代金は1550円です。また、りんご3個とみかん4個の値段は同じです。りんごは1個何円ですか。」
方程式での解法では、りんごとみかんの1個の値段をx、yとおいて連立方程式が一般的です。
比を使っての解法は、
A×3=B×4が成り立つとき、A:B=4:3です。
つまり、りんご3個とみかん4個の値段は同じなのでりんご×3=みかん×4から、
りんご1個の値段は④、ミカン1個の値段は③とおけます。
(このことは「全体の金額が同じなら1個の値段と個数の関係は逆比」と教わります)
(このことは「全体の金額が同じなら1個の値段と個数の関係は逆比」と教わります)
りんご4個の値段は④×4=⑯、みかん5個の値段は③×5=⑮なので、16+15=31から、
○31は1550円です。(○は⑳までしか表記できないので○31としました)
○31は1550円です。(○は⑳までしか表記できないので○31としました)
①は(1550÷31=)50円にあたるので、りんごは1個(50×4=)200円です。
次のはどうでしょう。
「1個200円のケーキを何個か買うつもりでしたが、大安売今日は1個150円で売っていたので、同じ金額で予定より2個多く買うことができました。ケーキは何個買う予定でしたか。」
方程式の解法では、予定の個数をx個として、200x=150(x+2)です。
200×A=150×Bならば、A:B=3:4です。
予定では③個、実際は④個買いました。
④は③より2個多いので、①は2個にあたります。
よって、(2×3=)6個買う予定でした。
④は③より2個多いので、①は2個にあたります。
よって、(2×3=)6個買う予定でした。
同様の解き方ができる速さの問題があります。次の問題は初めて習うとき(比を習う前)過不足算で教わるのが一般的です。
「太郎君が家から公園まで毎分80mの速さで歩いて行くと予定時刻より4分遅くつき、毎分120mの速さで走って行くと予定時刻より8分早く着きます。家から公園まで何mありますか。」
方程式の解法では、道のりをxmとするか、歩いて行く時間をx分として解きます。
算数で比を使った解法は
毎分80mで行っても毎分120mで行っても家から公園までの道のりは一定です。
道のりが等しいとき、速さと時間は逆比の関係になります。
毎分80mと毎分120mの比は2:3なので、これにかかる時間の比は3:2です。
毎分80mで行ったときと毎分120mで行ったときの時間を③、②とすると、この差が(4+8=)12分なので、①は12分です。
よって、毎分80mでは(③=)36分かかっているので(80×36=)2880mです。
折角なので、次回、もう少し比を使って解く速さの問題を見ていきましょう。
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