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学習

2016年10月14日 (金曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために  その15

ペンと紙を用意してしっかり学習なされている皆さんはプロになれます。とりあえずつるかめ算だけですが(笑)
これまでは2量のつるかめ算を扱ってきましたが、3量のつるかめ算もあります。
 
パターン別に見ていきます。
 
「1本の値段が40円、70円、90円の3種類の鉛筆を合わせて27本買って1800円支払いました。40円の鉛筆と70円の鉛筆を同じ本数ずつ買ったとき、90円のえんぴつは何本買いましたか。」
 
問題のパターンをわかりやすくするために方程式で見てみましょう。
 
40円、70円、90円の鉛筆の本数をx、y、zとすると
 
x+y+z=27
40x+70y+90z=1800
x=y
 
未知数が3つ、方程式が3つあるので、これは連立方程式で普通に解けることがわかります。
普通にというのは前回あつかった不定方程式ではないということです。
 
つるかめ算で解くには「同じ本数ずつ買った」ことを利用します。
40円と70円の鉛筆は同じ本数ずつ買ったので、これを((40+70)÷2=)55円の鉛筆として考えます。
40円と70円の鉛筆を1本ずつ買うと110円、当然ですが55円の鉛筆を2本買うと110円で、同じ金額になります。
 
「40円、70円、90円の3種類の鉛筆を合わせて27本、合計1800円」
→「55円、90円の2種類の鉛筆を合わせて27本、合計1800円」
 
のように普通のつるかめ算にできます。
 
あとはだいじょうぶですね。
もしすべて55円なら(55×27=)1485円
でも本当は1800円で、その差は(1800-1485=)315円
この差は55円でなく90円であったことから90円の鉛筆は(315÷(90-55)=)9本買いました。
 
このような問題は次のように出題されることもあります。
 
「1本の値段が40円、70円、90円の3種類の鉛筆を合わせて27本買って1800円支払いました。90円の鉛筆の本数が70円の鉛筆の本数の3倍のとき、90円のえんぴつは何本買いましたか。」
 
3倍のところが「本数の比が3:1」などと比でかかれている問題もありますが同じです。
90円の鉛筆と70円の鉛筆の買った本数の比を③、①とします。
このとき、90円と70円の代金は(90×③+70×①=)○340です。
これを本数の合計(③+①=)④でわると、90円と70円をまとめた1本あたりの金額(340÷4=)85円が得られます。
あとは同じですね。
「1本の値段が40円、85円の2種類の鉛筆を合わせて27本買って1800円」となります。
(1800-40×27)÷(85-40)=16
となり、85円の鉛筆は16本買っています。
90円の鉛筆と70円の鉛筆を③本、①本買っていたので、90円の鉛筆は(16÷4×3=)12本です。
 
類題をもう1問
 
「1個の値段がりんごは180円、かきは120円、みかんは90円です。この3種類をあわせて30個、4200円ちょうどで買いました。かきの個数がみかんの個数より5個多くなるように買ったとき、りんごは何個買いましたか。」
 
かきの個数とみかんの個数が等しければ問題は易しくなります。
それでは同じ個数にすればよいと考えた皆さん、すばらしい。
かきが5個多いので、5個お店に返すことにします。
すると合計の個数は(30-5=)25個、合計金額は(4200-120×5=)3600円になります。
この問題は
「1個の値段がりんごは180円、かきは120円、みかんは90円です。この3種類をあわせて25個、3600円ちょうどで買いました。かきの個数とみかんの個数は等しくなるように買ったとき、りんごは何個買いましたか。」
に変わりました。
120円と90円→((120+90)÷2=)105円
すべて105円とすると(105×25=)2625円、でも本当は3600円。
(3600-2625)÷(180-105)=13
となり、りんごは13個です。
それでは復習テストをどうぞ。

「全部で302個の石けんで、8個入りの箱Aと、6個入りの箱Bと、3個入りの箱Cの3種類で合計50箱つくりました。このとき、次の問いに答えなさい。
 
(1)BとCの箱の数が等しいとき、Aの箱は何箱ありますか。

(2)AとBの箱の数の比が2:3であるとき、Cの箱は何箱ありますか。

(3)Aの箱の数がCの箱の数より4箱多いとき、Bの箱は何箱ありますか。」
 
 
(1)BとCの1箱に入っている石けんの数をまとめとると(6+3=9、9÷2=)4.5個です。
もしすべて4.5個であるとすると石けんの数は(4.5×50=)225個で、全体の差は(302-225=)77個です。
1箱あたりの差は(8-4.5=)3.5個なので、Aの箱の数は(77÷3.5=)22箱です。
 
(2)AとBの箱の数の比が2:3なので、Aが②箱、Bが③箱とすると、
石けんの数は(8×②+6×③=)○34個で、B、Cの1箱に入っている石けんの数をまとめると(○34÷⑤=)6.8個です。
すべて6.8個であるとすると石けんの数は(6.8×50=)340個、
全体の差は(340-302=)38個です。
よって1箱あたりの差(6.8-3=)3.8個なので、Cの箱の数は(38÷3.8=)10箱です。
 
(3)Aの箱の数がCの箱の数より4箱多いので、Aの4箱分を全体からひくと、
全部で(50-4=)46箱、(302-8×4=)270個です。
このとき、AとCの箱の数は等しくなるので、AとCをあわせて((8+3)÷2=)5.5個とします。
すべて5.5個のとき、石けんの数は(5.5×46=)253個なので、
全体の差は(270-253=)17個、1箱あたりの差(6-5.5=)0.5個となり、
Bの箱の数は(17÷0.5=)34箱です。
 
まだ続きます。
 

2016年10月11日 (火曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために  その14

俗名「いもづる算」というものもあります。前回の「弁償算」というのも俗名と書きましたがこれは記憶にある限りもともとある名前ではなく「予習シリーズ」で広められたものかと思います。いもづる算も弁償算もつるかめ算の応用、または派生問題です。
 
さていもづる算の問題です。
「1個40円のあめと1個70円のチョコレートを何個かずつまぜて買うと420円でした。このとき、あめは何個買いましたか。」
 
例によって方程式で見ると、あめの個数をx個、チョコレートの個数をy個とすると、
 
40×x+70×y=420
 
今度は和の関係がひとつしかありません。
未知数が2つで、方程式は1つなのでふつうは解けませんが、x、yのどちらも(0以上の)整数なので、x、yを求めることができます。このような方程式を数学では不定方程式といいます。簡単なものは中学で、やや難解なものは高校で習います。
 
さて「いもづる算」では、どう解くのでしょう。
 
基本的には上記の式を作り、その式で成り立つ数を探していきます。
 
この問題の場合なら、
チョコレートだけならぴったり(420÷70=)6個買えます。
あめ7個とチョコレート4個の値段は等しいので、チョコレート7個のうち4個をあめ7個と交換して、チョコレート2個、あめ7個とわかります。
 
倍数に注目して考えるのもよい方法です。
 
ある数の倍数に、その倍数をたした数はやはりある数の倍数になります。
具体的には3の倍数に3の倍数をたすとやはり3の倍数になります。
m、nを整数として2つの3の倍数を3×m、3×nとすると、3×m+3×n=3×(m+n)です。
 
40×x+70×y=420で、70×yと420は7でわりきれます(7の倍数です)から、40×xは7の倍数となり、40は7の倍数でないのでxは7の倍数です。この式にあてはまるxは7しかありません。
 
もう1問。
 
「1個40円のアメと1個50円のチョコを買ったら310円でした。アメは何個買いましたか。」
 
アメの個数をx、チョコの個数をyとすると、
 
40×x+50×y=310
 
です。
 
この問題では310が40でも50でもわれませんから、前の問題のようには解けません。
基本的には成り立つ数を探すのでした。
 
y=1のとき、40×x=260で成り立ちません。
y=2のとき、40×x=210で成り立ちません。
y=3のとき、40×x=160で、xは4です。
このとき、アメは4個、チョコは3個です。
アメ5個とチョコ4個は金額が等しく取りかえることができますが、アメは4個しかないので取りかえることはできず、答えはこのときだけです。
 
40×x+50×y=310を10でわって簡単にすることができます。
4×x+5×y=31
4×xは偶数で、31は奇数なので5×yは奇数となり、yも奇数です。
よってyには1、3、5と奇数だけ考えます。
 
簡単にしたあと1の位で考えるのもよい方法です。
 
5×yを計算すると1の位は5です。(0は上記の奇数、偶数のことからありません)
すると4×xの1の位は6です。(31-□5=△6)
31より小さい数で4×x=□6となるのは16しかありません。
よって、4×x=16からxは4です。
 
さらに1問。
 
「1本80円のえんぴつAと、1本120円のえんぴつBがあります。AとBをとりまぜてちょうど1600円分買います。このような買い方は何通りありますか。」
 
80×x+120×y=1600
 
より、この式を40でわり
 
2×x+3×y=40
 
y=0のとき、x=20が成り立ちます。
 
2×x=3×yならば、x:y=3:2なので、x3本とy2本は取りかえ可能です。
x=20、y=0のときから、xは3減らし、yは2増やしても成り立ちます。
 
(x,y)=(20,0)、(17,2)、(14,4)、(11,6)、(8,8)、(5,10)、(2,12)
 
混ぜて買うので(20,0)はありません。よって、残りの6通りです。
 
このように1つ求めて次々に残りを求めていくことから「いもづる算」というのですね。

2016年10月 9日 (日曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために  その13

つるかめ算は応用範囲が広い解法のひとつです。
 
次の問題は数学の連立方程式でもよくでる問題です。よって消去算でも解けますが、つるかめ算を応用して解くこともできます。
 
「ある中学校の生徒数は、昨年は男女あわせて1000人でしたが、今年は男子が10%減り、女子が20%増えて、全体では20人増えました。
昨年の男子は何人ですか。
また、今年の女子の人数は何人ですか。」
 
もし、男女ともに10%減だとしたら今年の合計の人数は(1000×0.9=)900人です。
でも本当は(1000+20=)1020人で、実際との人数の差は(1020-900=)120人です。
この120人は女子が10%減ではなく、20%増加だったためです。
よって、昨年の女子の人数は(120÷(0.1+0.2)=)400より400人です。
昨年の男子の人数は(1000-400=)600人とわかります。
以上から、今年の女子は(400×(1+0.2)=)480人です。
 
練習してみましょう。
 
「品物AとBを買うとき、いつもはあわせて6000円支払いますが、今日はAが15%値上がりし、Bは20%値引きしてくれたので、360円安くすみました。
いつものBと、今日のAは何円ですか。」
 
もしAとBのすべてが15%値上がりしたとすると(6000×1.15=)6900円です。
でも本当は(6000-360=)5640円支払いました。
この差の(6900-5640=)1260円はBの値段が15%値上がりではなく、20%引きだったからです。
よって、いつものBは(1260÷(0.15+0.2)=)3600円です。
いつものAは(6000-3600=)2400円なので、今日は(2400×1.15=)2760円でした。
 
その他、いろいろなつるかめ算を見ていきましょう。
 
つるかめ算の一種で俗名「弁償算」というものがあります。
 
たとえば次のような問題です。
 
「1題できると10点もらえ、まちがえると逆に8点ひかれるという10題のテストがあります。このテストで得点が46点であったとき、何題間違えましたか。」
 
方程式で見ると、x問正解して、y問まちがえたとして、
 
x+y=10
10×x-8×y=46
 
となります。
 
これは「和・差」になっていますね。
 
弁償算で解いてみましょう。
 
「もしも全部正解だったら」(10×10=)100点です。
ところが「本当は」46点です。
(100-46=)54点減っているのは、10点もらえないで8点引かれたからです。
つまり、1問まちがえると正解したときと比べて(10+8=)18点損をするわけです。
全部で54点損をしているので(54÷18=)3問まちがえたことがわかりました。
 
式上での「差」をうまく「和」に変換しています。
 
これを面積図で解く方法もありますがいささか強引な気がします。理屈がわかれば難しくありませんので無理に使う必要はないでしょう。
つるかめ算の面積図もそうですが、その意味を考えずに、または意味を忘れて使用しているとその問題が解けても他で応用が利かなくなります。
 
よくある問題をもう1問。
 
「コップを運ぶのに1個運べば3円もらえますが、こわしてしまったらこわした分の運賃はもらえず逆に100円はらいます。
Aさんは500個運びましたが5個こわしました。Aさんの運賃は何円ですか。
また、Bさんは1000個運んで2382円もらえました。Bさんがこわしたコップは何個ですか。」
 
Aさんの方はふつうに求めてもよいでしょう。
500個のうち5個こわしたので495個で(3×495=)1485円もらえます。
5個こわした分は(5×100=)500円支払わなければなりません。
差し引き運賃は(1485-500=)985円です。
 
つるかめ算的には、500個すべて運ぶと(3×500=)1500円もらえます。
1個こわすとこわさなかった場合と比べて(3+100=)103円損します。
5個こわした分で(103×5=)515円損するので、運賃は(1500-515=)985円です。
 
Bさんの方が弁償算の問題です。
 
すべて運ぶと(3×1000=)3000円もらえます。
でも本当は2382円なので(3000-2382=)618円損しています。
1個こわすと103円損するのでした。
よって(618÷103=)6個こわしました。
 

2016年10月 4日 (火曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために その12

つるかめ算の基本問題を復習しましょう。

「ボール100個を、1箱6個入りの小箱と1箱8個入りの大箱につめると大小合わせて14箱できてボールが4個余りました。大箱は何箱できましたか。」

大箱の数を求めるので、もしすべて小箱につめたとしたらと考えます。

すべて小箱のとき、ボールの個数は(6×14=)84個
でも本当は100個のうち4個余ったので(100-4=)96個
この差の(96-84=)12個は、小箱ではなく大箱につめたので(8-6=)2個ずつ多くつめたから。
よって大箱は(12÷2=)6箱です。

これを式でかくと

(96-6×14)÷(8-6)=6

です。

つるかめ算は他の単元でも活躍します。

例えばよくある速さの問題

「1kmの道のりを歩くのに、はじめは毎分60mの速さで歩いていましたが、と中から速さを毎分80mに変えたので、全部で14分かかりました。
毎分60mの速さで歩いたのは何分間ですか。
また、速さを変えたのは、出発地から何mのところですか。」

毎分60mと毎分80mで合わせて14分、合わせて1km(1000m)進んでいます。

合わせて~、合わせて~、つるかめ算ですね。

もし、すべて毎分80mで進んだとすれば(80×14=)1120m進みます。

この差の(1120-1000=)120mは毎分80mでなく、毎分60mで進んだからです。

つまり毎分60mで進んだのは(120÷(80-60)=)6分間です。

また、はじめ毎分60mで6分進んだので、速さを変えたのは(60×6=)360mのところです。

もう1問見ましょう。

よろしければ先に解いてみてください。

「家から10km離れた公園に行くのに、9時ちょうどに出発して、家からバス停までは時速3kmで歩き、バスを6分待ったあと、時速36kmのバスに乗っていくと公園には9時30分に着きました。
歩いたのは何分間ですか。
また、家からバス停まで何km離れていますか。」

時速3kmと時速36kmで合わせて(9:30-9:00-0:06=)24分、合わせて10km進みました。

本来は時速のまま計算しますが、ブログでは分数の表記が難しいため、ここでは分速に直して解きます。

時速3kmは分速50m、時速36kmは分速600mです。

もしすべて分速600mで行くと(600×24=)14400m進みます。

道のりの差の(14400-10000=)4400mは分速600mでなく、分速50mで進んだからです。

よって、歩いたのは(4400÷(600-50)=)8分間で、家からバス停までは(50×8=)400m、つまり0.4kmです。

次のような問題も同じです。

「たて40cm、横50cm、高さ60cmの直方体の空の水そうがあります。この水そうに毎分3Lで水を入れ、途中から毎分5Lで水を入れたところ32分で満水になりました。毎分3Lでは何分間入れましたか。」

この水そうの容積は(40×50×60=)120000より120Lです。

毎分3Lと毎分5Lで合わせて32分、合わせて120Lです。

すべて毎分5Lで入れると(5×32=)160L、(160-120=)40Lの差は毎分5Lではなく毎分3Lで入れたからです。

よって毎分3Lで(40÷(5-3)=)20分入れました。

また、

水そうの底面積は(40×50=)2000平方cmです。
これに毎分3Lの水を入れると、水の高さは毎分(3000÷2000=)1.5cmずつ増えます。
同じように毎分5Lでは(5000÷2000=)2.5cmです。

毎分1.5cmと毎分2.5cmで、合わせて32分、合わせて高さ60cmなので

(2.5×32-60)÷(2.5-1.5)=20

とするのもよいでしょう。

他にはのべ、仕事算でも使うことがあります。

「9人でやると12日間で終わる仕事があります。この仕事をはじめ8人でやりましたが、途中から2人が休んだので全部で15日かかりました。2人が休んだのは何日間ですか。」

9人で12日かかるのでこの仕事は全部で(9×12=)108です。

これを8人と(8-2=)6人で合わせて15日、合わせて108やりました。

休まなかったとすると(8×15=)120終わったはずです。

この差の(120-108=)12が休んでしまった分なので(12÷2=)6日休んでいます。

2016年9月28日 (水曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために  その11

算数といえば「つるかめ算」というくらい有名です。
内容はともかく名前は何度も聞いたことがありますね。
 
もともと、和算のそのまた昔は鶴と亀ではなく、キジとウサギだったようですが。
 
今回はつるかめ算についてお話しします。
 
これまで見てきた問題とは違い、算数独特の解法の代表と言ってよいでしょう。それと愛嬌のある名前でここまで有名になったのかも知れません。
 
まずはつるかめ算の基本問題とその解法を見ていきます。
 
「つるとかめがあわせて10匹いて、この足の本数をすべて数えたら全部で28本でした。つるは何匹いますか。」
 
つるかめ算となる問題の構造(というほどのものではありませんが)は、単位あたりが違う2つのものの個数の和と全体の数の和がわかっているとき、それぞれの個数を求めるものです。
 
この問題の場合は1匹あたりの足の本数が2本と4本で、その匹数の和が10匹、足の本数全体の和が28本とわかっています。
このとき、つる、またはかめの匹数を求めるわけです。
 
よって、この問題はたとえば「2円切手と4円切手があわせて10枚あり、金額全体の和は28円、2円切手は何枚あるか」と同じです。
 
単位あたりの量がわかっていて「あわせて~、あわせて~」の関係になっていればつるかめ算なのです。「和・和」はつるかめ算ともいえます。
 
方程式の形で見てみると、つるはx匹、かめはy匹いるとして、
 
 x+y=10
 2x+4y=28
 
となり、和の関係が2つあることがわかります。
 
さて、つるかめ算の解法の基本は、算数(数学でも?)で大事な考え方である
 
「極端な場合で考える」
 
「~であると仮定して考える」
 
です。
 
つるとかめの2種類がいるからわからないわけで、もしこれが「つるが何匹かいて足の本数は12本です」なら、「つるは(12÷2=)6匹」と即答できます。
 
「もしもすべて~だったら」
 
これがつるかめ算のキーワードです。
 
「もしもすべてつるだったら」全部で足は(2×10=)20本です。
 
「でも本当は」(これが第二のキーワードです)28本です。
 
すべて2本足のつるのはずでしたが、足を2本ひっこめていたかめがいたことがわかります。
ひっこめた足は(28-20=)8本なので、ひっこめていた足を2本ずつだしてもらいます。
すると(8÷2=)4匹のかめがいたことがわかりました。
よって、本当のつるは(10-4=)6匹です。
 
もしもすべてかめだったら、でも同じです。
 
2本足のつるが、にせの足を2本ずつつけてかめに化けているわけです。
もしもすべてかめだったら、足は全部で(4×10=)40本あります。
でも本当は28本なので(40-28=)12本多いことがわかります。
そこで化けているつるのにせの足を2本ずつ取っていくと、つるは(12÷2=)6匹いたことがわかります。
 
以上の式をまとめてかくと
 
すべてつるのとき、
 
(28-2×10)÷(4-2)=4(かめの数)
 
すべてかめのとき、
 
(4×10-28)÷(4-2)=6(つるの数)
 
となります。
 
つるかめ算の解法では昔から「面積図」の解法が有名です。もっとも理解していれば無理に使う必要はないのですが。
 
高さの違う長方形を2つ並べて上記の解き方を視覚化します。
「1匹あたりの足の本数×匹数=足の本数」を「たて×横=面積」に置き換えて考えます。
「もしも~だったら」の部分はどちらかの長方形のたての長さに両方そろえて考えます。
「でも本当は」との差の部分が面積の差に出てきます。
「和・和」の関係を、横の長さの和、長方形の面積の和で表しています。「和」の関係なので、横に並べてくっつけます。
 
面積図をブログ上でかくのはたいへんなので、少し違いますが簡易的な図を考えてみます。
 
「つる(足2本)とかめ(足4本)あわせて10匹、足の総数は28本」でした。
 
2・2・…・2|4・4・…・4(合わせて10個の2と4、総数28)
 
もしもすべて2(つる)だとすると
 
2・2・…・2|2・2・…・2(合わせて10個の2、総数2×10=20)
2・2・…・2|4・4・…・4(合わせて10個の2と4、総数28)
 
総数の違いの(28-20=)8は「本当は」2が4だったためで、1匹あたり2ずつ多いためです。
よって、もともと4だった(かめだった)のは(8÷2=)4匹です。
 
もう1問見ましょう。
 
「50円切手と80円切手をあわせて12枚買うと代金の合計は750円でした。50円切手の枚数を求めなさい。」
 
50円切手の枚数を出すので、すべて80円とします。
かかる代金は(80×12=)960円
全体の差は(960-750=)210円
1枚が80円でなく50円になると(80-50=)30円安くなるので、
50円は(210÷30=)7枚です。
 
これを式でかくと
 
(80×12-750)÷(80-50)=7
 
です。
 
簡易的な図であると
 
50・50・…・50|80・80・…・80(あわせて12枚、合計750円)
80・80・…・80|80・80・…・80(あわせて12枚、合計960円)
---------------
30・30・…・30  → これが210円の差
 
つるかめ算は、単位あたりの量の関係があり、上記のように「和・和」の関係になっているものについて解く特殊な解法です。
 

2016年9月24日 (土曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために  その10

連立方程式の解法で、代表的な解き方は2つあります。
 
1.加減法
 
2つの方程式の1つの未知数に注目して、両辺に同じ数をかけ、それぞれの式の未知数の係数を等しくします。方程式をたしたり、ひいたりして未 知数を1つ減らします。
 
2.代入法
 
1つの方程式の1つの未知数を他の未知数で表し、それを他の式に代入しして未知数を1つ減らします。
 
どちらも目標はひとつです。
 
立式しやすくするために複数設定した未知数を、解くための条件がそろった段階で、今度は減らしにかかります。
 
方程式の数と未知数の数が等しくなった時点で解が求められるので、今度はどんどん文字を減らして文字が1つだけの方程式にするわけです。
 
問題を解くために、文字はどんどん使い、文字をどんどん減らす。
 
方程式のコツのひとつです。
 
さて、消去算の解き方も連立方程式の解き方と同じです。 加減法と代入法をひっくるめて消去法とも言います。
この消去法を使った算数の解き方が「消去算」です。 表し方は多少異なることもありますが、やっている内容はほとんど同じです。
 
具体的に見ていきましょう。
 
「えんぴつ10本とノート5さつの代金は750円です。えんぴつ12本とノート8さつにすると代金は1080円です。えんぴつ1本とノート1さつの値段はそれぞれいくらですか。」
 
えんぴつ1本の値段をえ、ノート1さつの値段をノとします。
 
え×10+ノ×5=750  (①)
え×12+ノ×8=1080 (②)
 
え×80+ノ×40=6000  (③ ①×8)
え×60+ノ×40=5400  (④ ①×8)
 
え×20=600(③-④)
 
よって え=(600÷20=)30(円)、ノート90(円)
 
えをx、ノをyとするとそのまま連立方程式になります。
 
ちなみに、①は先に5でわり、
 
え×2+ノ×1=150
 
②は先に4でわり、
 
え×3+ノ×2=270
 
とした方がよいのは連立方程式も消去算も同じです。
 
また、学年や講師の指導法によっては、えを①、ノを△1などとおくこともあります。
 
では「消去算」と「連立方程式」はまったく差がないのでしょうか。
 
解法においては同じです。
 
しかし、発想というか、消去にいたる考えは少し意味合いが違ってくるかもしれません。
 
「○△△で24、○○△△△で39のとき、○はいくつですか。」
 
連立方程式で○1つはx、△1つはyとすると
 
x+2y=24  (①)
2x+3y=39 (②)
 
これは見た瞬間①の両辺を2倍して、xの係数をそろえます。
 
2x+4y=48(③)なので、(③-②から)y=9、xは(①にy=9を代入して)6です。
 
消去算でもほとんど同じですが、教え方は次のようになります。
 
○△△で24なので、
○△△|○△△で(24×2=)48
 
○○△△△△→48
○○△△△ →39
 
これで○の個数が2個ずつでそろったので、△の差で見て△1個は(48-39=)9
○+18→24なので、○は6です。
 
前にも少し書きましたが、
 
「等しいところに注目する」
 
「等しくして考える」
 
「一方にそろえて考える」
 
などは算数の大事な発想方法です。

2016年9月22日 (木曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために  その9

前回まで○を使った算数独特の問題を見てきました。
 
今回は方程式に近い問題を見ていくことにします。
式だけ見れば、xが○に変わっただけに見える問題です。
 
途中に□がある計算についてはすでに扱いました。□をxとすれば、形だけは方程式です。ただし、その解法は移項や式変形ではなく、逆算が基本でした。
 
この途中に□がある計算を、式を作るところから始める問題のことを「還元算」といいます。つまり、還元算は1元1次方程式です(文字の個数がx1つだけの方程式)。
 
たとえば次のような問題です。
 
「ある数に5をたした数を5倍して5をひいて5でわると5になりました。はじめのある数を求めなさい。」
 
文章の最後が「~になりました」と結果がわかっていて、はじめの数量を求める問題が還元算です。最後からはじめにもどっていくわけです。
 
方程式の応用問題の立式は、問題にかいてあることをそのまま式に翻訳していきます。
 
はじめの数をxとすると、
 
「ある数に5をたした数を5倍」したので、5(x+5)
これから「5をひいて5でわると5」になったので、
 
{5(x+5)-5}÷5=5
 
です。
 
算数では上の式のxを□や①で表します。
 
{5(□+5)-5}÷5=5
 
です。
 
もっとも、そもそもの還元算的な解き方は、最後からさかのぼって、
 
5でわったら5になったのだからその前は25
5をひいて25になったのだからその前は30
5をかけると30になったのだからその前は6
5をたすと6になったのだからその前は1(はじめの数)
 
でしょうか。
 
さらにほぼそのまま方程式の問題は「消去算」です。
これはまさしく連立方程式です。xとyが、りんごとみかん、○1、△1に変わっているだけです。
 
続きは次回に

2016年9月18日 (日曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために  その8

前回からの続きです。
 
「毎時45kmの速さで1時間36分かかる道のりを、毎時60kmの速さの自動車で行くと何時間何分で行きますか。」
 
ふつうに道のりを求めて、その道のりを毎時60kmで進んだときの時間を求めてもよいですが。
 
比を使うと
 
毎時45kmで行っても毎時60kmで行っても同じ道のりの話なので、道のり一定から速さと時間は逆比の関係です。
45:60=3:4なので、かかる時間の比は4:3です。
毎時45kmのとき、(1時間36分=)96分かかっています。
④は96分なので、③は(96÷4×3=)72分です。よって、1時間12分です。
 
「ふつうは24分かかる道のりを、今日はいつもより時速8km速くしたので8分速く着きました。いつもの時速は何kmですか。」
 
これも同じですね。
 
方程式では、求める時速をxkmとして、24/60x=(24-8)/60(x+8)です。
 
比では
 
ふつうと今日でかかった時間の比は(24:24-8=)3:2です。
道のりは等しいので、ふつうと今日の速さの比は2:3になります。
これを②、③とすると、差の①は時速8kmなので、いつもは②=時速16kmです。
 
「A町からB町まで往復するのに、行きは毎時3km、帰りは毎時5kmの速さで進むと往復3時間12分かかります。A町とB町の間の道のりは何kmですか。」
 
これまた同じです。もう使えるのではありませんか。
 
よろしければ、Thinking Time
解けましたか。
 
方程式ではふつうA町とB町の間の道のりをxkmとして立式します。
 
比では
 
道のりが等しいので、行きと帰りの時間の比は5:3です。これを⑤、③とします。
⑤+③は3時間12分なので、⑧は192分、⑤は120分=2時間です。毎時3kmで2時間の道のりなので、(3×2=)6kmです。
 
「Aが6分で行く距離をBは10分で行きます。Bが出発して12分後にAが追いかけると、Aは何分でBに追いつきますか。」
 
AとBの速さがわかっていれば旅人算の典型的な問題です。
この問題では速さがわかっていないので、まず速さの比を考えます。
Aが6分で行く距離をBは10分で行くので、速さの比は5:3です。
A、Bの速さを⑤、③とします。
 
旅人算的な解き方は、
 
Bは先に12分進んでいるので、Aが出発するとき、(③×12=)○36離れています。
○36を速さの差(⑤ー③=)②で追いかけるので、AはBに(○36÷②=)18分後に追いつきます。
 
まるっきり比で解くと、
 
AがBに追いついたとき、AとBは等しい道のりを進んだはずです。
このとき、かかった時間の比は速さの逆比の3:5です。
追いつくまでAは③の時間、Bは⑤の時間進んでいたので、(⑤ー③=)②が時間の差の12分です。
よって、①は6分なので、Aは(③=)18分で追いつきました。
 
算数の解き方は様々です。どれが正しいとか間違っているとか(根本的に間違っていれば別ですが)ありません。あるとしたら、どの方法が鮮やかなのか、またはどの方法が子どもにとってわかりやすいのかに尽きます。
一種宗教的なこともあり、線分図派はその他の解き方を邪教とし、面積図派はてんびんを安直な方法として忌み嫌ったりすることもあります。
自分の解き方、教え方にこだわりがあるのは悪くはないでしょうが、他を認めないのはどうでしょう。算数だからこそ柔軟に見る目、考える頭を持ちたいものです。あ、自戒を込めて。
 
やや難しめの問題でしめくくりましょう。麻布中の問題です。
 
「列車A、Bはそれぞれ一定の速さで、並行する線路の上を逆向きに走っています。ある地点を列車の先頭が通過してから最後尾が通過するまでの時間はAが15秒,Bが20秒です。また、AとBがすれ違うのに要する時間は18秒です。列車AとBの速さの比と長さの比をそれぞれ求めなさい。」
 
列車AはAの長さを15秒で進みます。
列車BはBの長さを20秒で進みます。
また、すれ違うときの距離はAとBの長さの合計で、これは18秒です。
 
すれ違うとき、列車AはAの長さを15秒進み、あと3秒残しています。
このとき、列車BはBの長さを18秒分進みますが、あと2秒足りません。
つまり列車Bの2秒の距離を列車Aが3秒進んで補っていることになります。
 
このことから、列車Aが3秒で進む距離は列車Bが2秒で進む距離と等しいことがわかります。
よって、列車Aと列車Bの速さの比は時間の逆比の2:3です。
 
長さの比は、Aは②の速さで15秒進んで○30、Bは③の速さで20秒進んで○60となり、
30:60=1:2です。

2016年9月16日 (金曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために  その7

「等しいところに着目し、比を駆使して解く」のが算数独特の解法であることを紹介してきました。その使用例をもう少し見ていきます。
 
「りんごを4個とみかんを5個買うと、代金は1550円です。また、りんご3個とみかん4個の値段は同じです。りんごは1個何円ですか。」
 
方程式での解法では、りんごとみかんの1個の値段をx、yとおいて連立方程式が一般的です。
 
比を使っての解法は、
 
A×3=B×4が成り立つとき、A:B=4:3です。
 
つまり、りんご3個とみかん4個の値段は同じなのでりんご×3=みかん×4から、
りんご1個の値段は④、ミカン1個の値段は③とおけます。
(このことは「全体の金額が同じなら1個の値段と個数の関係は逆比」と教わります)
 
りんご4個の値段は④×4=⑯、みかん5個の値段は③×5=⑮なので、16+15=31から、
○31は1550円です。(○は⑳までしか表記できないので○31としました)

①は(1550÷31=)50円にあたるので、りんごは1個(50×4=)200円です。
次のはどうでしょう。
 
「1個200円のケーキを何個か買うつもりでしたが、大安売今日は1個150円で売っていたので、同じ金額で予定より2個多く買うことができました。ケーキは何個買う予定でしたか。」
 
方程式の解法では、予定の個数をx個として、200x=150(x+2)です。
 
200×A=150×Bならば、A:B=3:4です。
予定では③個、実際は④個買いました。
④は③より2個多いので、①は2個にあたります。
よって、(2×3=)6個買う予定でした。
 
同様の解き方ができる速さの問題があります。次の問題は初めて習うとき(比を習う前)過不足算で教わるのが一般的です。
 
「太郎君が家から公園まで毎分80mの速さで歩いて行くと予定時刻より4分遅くつき、毎分120mの速さで走って行くと予定時刻より8分早く着きます。家から公園まで何mありますか。」
 
方程式の解法では、道のりをxmとするか、歩いて行く時間をx分として解きます。
 
算数で比を使った解法は
 
毎分80mで行っても毎分120mで行っても家から公園までの道のりは一定です。
道のりが等しいとき、速さと時間は逆比の関係になります。
 
毎分80mと毎分120mの比は2:3なので、これにかかる時間の比は3:2です。
毎分80mで行ったときと毎分120mで行ったときの時間を③、②とすると、この差が(4+8=)12分なので、①は12分です。
よって、毎分80mでは(③=)36分かかっているので(80×36=)2880mです。
 
折角なので、次回、もう少し比を使って解く速さの問題を見ていきましょう。

2016年9月10日 (土曜日)

自宅で我が子に算数を教える方のために  その6

問題をもう少し見ていきましょう。
 
算数では等しいところ、変わらないところがポイントになります。「等しく変わらない」ところを「一定」といいます。
 
「Aの金額はBの金額の2倍でしたが、Aが300円もらったので、Aの金額はBの金額の3倍になりました。はじめのAの金額は何円ですか。」
 
Aは300円もらっているので金額は変わっていますが、Bの金額は前後で変わっていません。
 
よって、一定なのは「Bの金額」です。
AはBの2倍なので、はじめのA、Bの金額は2:1です。
Bの金額を①とすると、はじめのAの金額は②、300円もらったあとのAの金額は③なので、(③-②=)①が300円にあたります。
Aのはじめの金額は(②=)600円です。
 
方程式も等しい2つの数量を文字式で表し、それを等号(=)で結んで立式します。
 
はじめのAの金額をxとすると、Bは1/2x、300円もらうとAがBの3倍になったので、
 
x+300=3×1/2x
 
大差ないように見えますが、方程式は等しい2量を表すまでが重要で、算数では等しいところに注目し、ダイレクトに意味を考えて解きます。
 
「姉の所持金と妹の所持金の比は3:1です。いま妹が母から600円もらったところ、2人の所持金の比は6:5になりました。姉の所持金はいくらですか。」
 
1問目と同じです。
姉の所持金は変わっていません。
よって「等しいところは等しくする」ために、はじめとあとの姉の金額を⑥にそろえます。
するとはじめの妹の所持金は(1×②=)②、あとの金額は⑤なので、増えた(⑤-②=)③が母にもらった600円です。
①は(600÷3=)200円なので、姉の所持金(⑥)は(200×6=)1200円です。
 
「AはBの3倍のお金を持っています。2人とも1200円を使ったので、残金はAがBの7倍となりました。Aがはじめに持っていた金額はいくらですか。」
 
「2つの数量に同じ数をたしたりひいたりしても差が変わらない」(差が一定)
 
算数では大事な発想のひとつです。
 
AとBは同じ金額(1200円)ずつ増えているので、AとBのはじめの金額の差と、あとの金額の差は変わっていません。
はじめの(3-1=)2倍と、あとの(7-1=)6倍を、等しいところは等しくして、金額の差を⑥にそろえます。
A、Bのはじめの金額は(3×③=)⑨、(1×③=)③、
あとの金額は⑦、①
とわかるので、(⑨-⑦=)②が1200円とわかります。
はじめのAの金額(⑨)は(1200÷2×9=)5400円です。
 
入試頻出の差一定の倍数算です。
 
「AとBの所持金の比は3:1でしたが、AがBに350円あげたので2人の所持金の比が2:3になりました。Aがはじめに持っていた金額はいくらですか。」
 
「やりとりは和が変わらない」ので、はじめのAとBの金額の合計と、あとのAとBの金額の合計は変わっていません。
 
はじめのAとBの金額の比の合計は(3+1=)4、あとの金額の合計は(2+3=)5なので、この4と5を最小公倍数の20にそろえます。
A、Bのはじめの金額は(3×⑤=)⑮、(1×⑤=)⑤、
あとの金額は(2×④=)⑧、(3×④=)⑫
とわかるので、AがBにあげた350円は(⑮-⑧=)⑦になります。
よって、はじめのAの金額(⑮)は(350÷7×15=)750円です。
 
これは和が一定の倍数算です。
 
「A君とB君の所持金の比は4:7でしたが、A君は800円もらい、B君は640円使ったので2人の金額は等しくなりました。はじめのB君の所持金はいくらですか。」
 
残金が等しくなったときも「差が一定」になります。
 
はじめのA、Bの所持金を④、⑦とします。Aは800円もらい、Bは640円使ったので、差は(800+640=)1440円縮まりました。これが(⑦-④=)③なので、はじめのBの⑦は(1440÷3×7=)3360円です。
等しいところに着目し、比を駆使して解く、これが○を使った解き方のコツでしょうか。
 
もう少し続けます。
 

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